鹿児島県は周囲を海に囲まれ、水産資源に非常に恵まれている地域です。
また魚種が豊富で、1年を通して様々な魚が獲れるエリアとしても有名です。
そんな鹿児島県の漁業関係者の間で、10〜12月頭にかけて獲れる秋太郎と呼ばれる魚をご存知でしょうか。
この秋太郎と呼ばれる魚について、鹿児島魚類市場を拠点に鮮魚の卸業を行う津曲商店の代表取締役 津曲さん(写真左)と、主任の大重さん(写真右)にお話を伺いました。
「秋太郎」と呼ばれる、旬の魚
秋太郎という呼び名の他に、地方名として「バレン」
特徴的な背びれの形から、英名では「セイルフィッシュ」と、様々な呼び名を持つ魚。
これらの呼び名は、日本で一般的にバショウカジキと呼ばれている魚を表しています。
バショウカジキは食用はもちろん、ゲームフィッシングでも好まれている魚です。
このバショウカジキが、なぜ鹿児島の漁業関係者の間で「秋太郎」と呼ばれているかというと秋に獲れる、特別なバショウカジキだから。
バショウカジキ自体は1年を通して獲れるものの、秋のバショウカジキは特に脂のノリが良く、旨みが強いとのこと。
旬としては10〜12月。秋から冬にかけて体内に脂肪を蓄え、だんだんと旨みが増していくのだそう。
秋太郎の、美味しい食べ方
オススメの食べ方として、まずはお刺身。
特に脂がのったお腹の部分は程よく甘みがあり、オススメだそうです。
バショウカジキはゲームフィッシングで好まれるほど、運動量が多い魚のため、筋肉質で、歯ごたえが強いのが特徴です。
そのためムニエルやフライなど、火を入れる調理方法と相性ピッタリ。
更に淡白な味わいが特徴で、料理の味付けを邪魔しないことからも洋風、和風どちらの調理方法にも適しています。
またアラからはいい出汁が出るようで、みそ汁としても美味しくいただけます。
お話を伺った「津曲商店」について
秋太郎についてお話を伺った津曲商店。
「創業はいつ頃でしょうか」と尋ねると「江戸時代末期です」という答えが返ってきて驚きました。
150年以上の歴史を持つ、鹿児島の漁業を支える大切なお店の1つです。
ちなみに、現在代表を務める津曲さんは、7代目です。
鮮魚の卸が主な業務ですが、それ以外にもマグロの出張解体ショーなども行なっており、魚の美味しさを精力的に広めています。
九州の味を、ぜひお店でお楽しみください!
九州の食の伝統を大切に守りながら、新しい魅力を発見し、紡いでいくことを目指す八洲。
今回紹介した秋太郎を始め、様々なメニューをご用意しております。
美味しいと微笑んでいただける一品と共に、皆さまのご来店をスタッフ一同、心からお待ちしております。